- 2019-7-25
- 経済情報・ニュース
Karlis Salna、Tassia Sipahutar、Rieka Rahadiana、Arys Aditya
(ブルームバーグ): インドネシアのジョコ大統領は、東南アジア最大の規模を持つ同国経済の潜在力を解き放とうと、10月に始まる2期目で外国投資を呼び込む一連の改革を断行すると言明した。
ジャカルタの大統領官邸で12日にインタビューに応じたジョコ大統領は、法人税の速やかな引き下げや厳格な労働法の緩和、外資制限の解除拡大を進めると約束。4月の選挙で自らの再選と与党の勝利が決まったこともあり、重要な改革を成立させる責務が自分にはあると大統領は語った。
10月の新政権発足では「多くの若手」を入閣させる意向も示し、「今回が大統領として最後の任期になる。従って気負いはなく、失う物は何もない」と語った。
インドネシア経済はここ数年、年5%前後の成長を続けている。だがジョコ大統領が1期目の開始前に目標に掲げた7%には届かず、今年と来年の成長見通しはすでに下方修正された。
法人税率の引き下げが実現すれば、米国との貿易問題に揺れる中国からの事業移転を図る企業の誘致に向け、ベトナムやタイなど地域の競合に張り合えるようになる。インドネシアの法人税率は現在25%だが、ジョコ大統領は2021年から20%かそれ以下への引き下げが実施できるよう来月議会の承認を求める意向を示した。タイとベトナムの標準的な法人税率は20%、シンガポールは17%だ。