大統領選 初のテレビ討論会開催

1月17日に 再選を目指す現大統領のジョコウィドド大統領と、一騎打ちに臨む最大野党党首のプラボウォ氏が初の討論会を行った。テレビ中継されるなか中傷しあう場面も目立ったようでインドネシア社会で深まる分断を象徴する格好となった。

以下日経より抜粋

第1回のテーマは「司法、人権、汚職、テロ」で、両陣営が数分の制限時間内に回答する方式で、質問はあらかじめ両陣営に示されていた。

テロ対策についてジョコ氏陣営が「過激思想に染まらないような教育が重要だ」と主張したのに対し、プラボウォ氏陣営は「インドネシアは警察や情報機関を強化しないといけない」と応じた。司法に関しては、ジョコ氏が規制緩和を進めたと強調したが、プラボウォ氏は司法をもっと公平にすべきだと要求した。

テレビのほか、ネットでも生中継された。テレビ討論会は今回も含めて計5回開かれる予定で、エネルギーやインフラ、教育などについて両陣営が討論する。

選挙では経済や治安対策が大きな争点となる。庶民派でコンセンサスを重視するジョコ氏に対して、国軍エリートのプラボウォ氏は力強い指導者を志向している。対極的な両者だが、選挙公約に大きな違いはない。

両陣営が1月中旬までに選挙管理員会に届け出た公約によると、ジョコ氏陣営は経済政策で「第4次産業革命の時代に必要な技術の開発」や「デジタル経済の発展の促進」「10の新たな(国際的)観光地の創造」などを訴える。プラボウォ氏も「スタートアップ産業の発展の推進」「観光や創造経済などへの予算枠の拡大」などを主張し、両者の主張は似通う。

有力調査機関、LSIデニーJAの昨年12月の調査によると、ジョコ氏陣営の支持率は54.2%で、プラボウォ氏陣営の30.6%を大きく引き離す。ただ、投票まで約3カ月あり、テレビ討論会などをへて有権者が支持する候補者を変える可能性もある。

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